SOGIE/ LGBTQ+ コラム
まずは基本的な言葉について確認しておきましょう。
■ SOGIE(ソジー)について
SOGIE(ソジー)とは、性的指向(Sexual Orientation)、性自認(Gender Identity)、ジェンダー表現(Gender Expression)を組み合わせた用語です。
SOGI(ソジ)と表現されることもあります。性的指向と性自認を指す言葉であり、昨今はSOGIハラスメント(性的指向や性自認を理由としたからかい、いじめ、暴力)として使われることが増えてきました。
さらに身体の性的特徴(Sex Characteristics)を加えた、SOGIESC(ソジエスク)という用語が使われることもあります。
それぞれ、人間の性のあり方を形づくる構成要素であり、誰もが持っています。
誰もが「多様な性のあり方」を生きる一人ひとり、と言い換えてもいいでしょう。
性的指向が異性に向き(異性愛者)、性自認が身体・戸籍上の性別と一致する人(シスジェンダー)が社会の大多数です。一方でそれぞれの要素において、多数派とは異なるあり方で生きるマイノリティ(少数者)とされる人たちがいます。
■ LGBT(エルジービーティー)
好きになる対象が同性に向いているレズビアン(Lesbian=L)、ゲイ(Gay=G)、好きになる対象が女性・男性の両性であるバイセクシュアル(Bisexual=B)、性自認が出生時に割り当てられた性別とは異なるトランスジェンダー(Transgender=T)、それぞれの名称の頭文字をまとめた言葉です。
性的マイノリティ(性的少数者)の総称の一つとして使われていますが、性的マイノリティはLGBT以外にも多様なアイデンティティの人がいます。
■ 人口のおよそ5〜8%と推計されています。
日本では様々な調査が行われ、人口のおよそ5〜8%の人が性的マイノリティに該当するとされています。この数字の割合は、左利きの人や血液型がAB型の人、または障害者手帳を持っている人の割合とも同じくらいの数字です。
あれ?思っているより多いのかもしれないな、、、、とお感じになったかもしれません。自分の会社や組織の人数を考えた時、5〜8%に該当する人は何人になるのか、一度考えてみてはいかがでしょうか。
■ 覚えておきたい用語集
・ヘテロセクシュアル(異性愛者)
・シスジェンダー(性自認が出生時に割り当てられた性別と同じ人・トランスジェンダーの対義語)
・アセクシュアル、エイセクシュアル(誰に対しても性的に惹かれない人。なお恋愛感情を抱く人もいれば、そうでない人もいます)
・クエスチョニング(性自認や性的指向が明確ではなく揺れ動いている人、決められない、または決めないというスタンスの人)
・Xジェンダー(性自認が出生時に割り当てられた女性・男性のいずれでもないという人)、ノンバイナリーと表現されることもある
五十嵐 ゆり
1973年東京都生まれ。2012年、LGBTQ支援団体Rainbow Soupを発足。2015年3月にNPO法人化し、レズビアンであることをオープンにする。2015年7月、アメリカ国務省主催のLGBTプログラム研修生に選抜され、全米各地を訪問。2017年8月、オランダ・アムステルダム市より招聘を受け「international guests Amsterdam Pride 2017」プログラムに参加。
2018年、レインボーノッツ合同会社を設立。当事者としての経験や最新情報などをベースに、企業・自治体のSOGI・LGBTQ施策支援・社外相談窓口対応を展開。2019年〜2023年6月まで一社LGBT法連合会理事を務める。2023年4月より、NPO法人プライドハウス東京 共同代表に就任。
- 一般社団法人アンコンシャスバイアス研究所 認定トレーナー
- 筑紫女学園大学非常勤講師